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車検のリピート率と顧客満足度を上げる方法|再入庫につながる応対の記録

車検を一度任せてくださったお客様が、2年後にまた入庫してくださるかどうか。整備工場の売上の土台は、この再入庫の積み重ねです。リピーター獲得というと、割引やポイントの話になりがちですが、2回目以降のお客様が見ているのは「前回のことを覚えていてくれるか」という点です。この記事では、車検と点検の再入庫を例に、顧客満足度を上げる応対を記録の面から組み立てる方法を説明します。

車検のリピートが決まる場面

車検の周期は、新車の初回が3年、その後は2年ごとです(自家用乗用車の場合)。お客様と工場が車検で接するのは2年に1度で、その間に担当者が替わったり、お客様の生活が変わったりします。2年前の会話を担当者が覚えている前提で応対を組むと、どこかで必ず抜けが出ます。

再入庫の流れを分けてみると、お客様との接点は思ったより多くあります。案内はがき、SMS、電話での案内、お客様からの問い合わせ、予約、入庫時の受付、整備内容の説明、納車、そして次回の案内です。このどこか1か所で「話が通じない」と感じさせると、次の車検は別の工場に流れるかもしれません。

接点満足度を下げる応対の例記録があればできる応対
案内後の電話用件を一から聞き直す案内はがきを送ったことを踏まえて「車検のご予約ですね」と始める
折り返し誰が何の件で電話したのか分からない電話した社員と用件を見て、その場で予約まで進める
入庫時の受付前回指摘した部品の話が出てこない前回「次回交換を推奨」とした部品を先に案内する
整備内容の説明担当によって説明が違う前回の説明と見積の経緯を見てから話す
納車後次の連絡が2年後の案内だけ点検やオイル交換の予定を次回予定に入れておく

車検のリピート率を左右するもの

車検のリピート率とは、前回車検を受けたお客様のうち、次の車検も同じ工場に入庫した割合のことです。自家用乗用車の車検は新車から3年、以降は2年ごとなので、工場とお客様の接点は2年に1度の車検と、その間の点検や修理に限られます。接点が少ないほど、1回ごとの応対の印象が次の判断を左右します。案内はがき、電話、受付、整備説明、納車のどこかで「前回のことを覚えていない」と感じさせると、技術に不満がなくても他の工場を探すきっかけになります。逆に、2年前の会話を踏まえて話せれば、それだけで他の工場との違いになります。担当者の記憶に頼らず、接点ごとの記録を会社に残すことが土台です。

リピーター獲得につながる顧客満足度の中身

日本カーネット提供資料に載っている当社ITソリューション部の調べでは、2回目以降の利用で良い印象を持った店について、「また利用したい」が75.0%、「リピートしている」が15.0%、「関係ない」が10.0%でした。良い印象を持ったお客様の9割が、すでにリピートしているか、リピートしたいと考えていることになります。

注目したいのは、良い印象の理由です。同じ資料には「久しぶりに連絡したのに以前利用していたことをわかっていて丁寧に対応してくれた」「過去の車歴を踏まえてメンテナンスのアドバイスをしてくれる」「家族全員の好みをわかってサービスしてくれる」「保留時間が短く良い印象を持った」といった声が並びます。割引や特典の話は一つも出てきません。どれも、お客様のことを会社が覚えている、という体験です。

顧客満足度を上げる応対とは

整備工場と車販店で顧客満足度を上げる応対とは、お客様に前回の説明を繰り返させず、過去のやり取りを踏まえて話を進める応対のことです。日本カーネット提供資料(当社ITソリューション部調べ)では、2回目以降に良い印象を持った店を「また利用したい」が75.0%、「リピートしている」が15.0%でした。理由として挙がっているのは「誰が出ても対応のクオリティが同じ」「説明しなくても前回の情報を踏まえて会話ができた」「電話にすぐ出てくれて気分がいい」などで、どれも特別な接客術を求めていません。前回の情報が手元にあれば、新人でも同じ応対ができます。顧客満足度の向上は、まず記録を整えるところから始められます。

車検案内から再入庫までの対応履歴の残し方

再入庫を増やすために残す記録は、整備の明細だけでは足りません。車歴とは別に、案内をいつ送ったか、お客様が何と答えたか、次に何をするかを、時系列で残していきます。車歴と対応履歴の違いは車歴(修理履歴)と対応履歴の違いで詳しく説明しています。

  1. 車検の2〜3か月前:案内はがきの発送を、送った日付つきで顧客ごとに記録する
  2. 1か月前:SMSや電話で案内し、その結果(予約済み、検討中、他で受ける予定、不通)を記録する
  3. 問い合わせ:お客様からの電話は、着信と同時に案内の記録が見えるようにしておく
  4. 入庫時:前回の整備で「次回交換を推奨」とした部品と、お客様が気にしていた点を受付が先に確認する
  5. 納車時:説明した内容と、お客様が保留した作業を記録し、次回予定に点検や再提案の日付を入れる

日本カーネットのおもてなし接客管理システムでは、伝票や入金、見積書の保存時、SMS送信時などに自動で履歴が残ります。プロ版では、車検や点検の案内履歴、SMSの一括送信履歴を複数のお客様の履歴にまとめて登録できるので、案内を送った記録を1件ずつ手で入れる必要がありません。SMSの文面に迷うときは、姉妹サイトの自動車業界のSMS例文・テンプレート集も参考になります。

社員〇〇様、お電話ありがとうございます。先日お送りした車検のご案内の件でよろしいでしょうか

お客様そうです。今回もお願いしようと思って

社員ありがとうございます。前回、次の車検でタイヤの溝を見ましょうとお話ししていましたので、あわせて確認いたします

会話は場面を説明するための例です。実際の応対は各社の手順に合わせてください。

車検案内の電話と折り返しで満足度を落とさない方法

車検の案内電話をかけている工場は多いのですが、お客様が出なかった場合、後で折り返しの電話が来ます。このとき電話に出た社員が、誰がかけたのか、何の件なのかを知らないと、お客様に「そちらからかけてきたのに」と思わせてしまいます。

日本カーネット提供資料には、折り返しの電話の事例が載っています。11月に車検はがきを送り、12月に電話で案内した記録が着信と同時に表示されたため、出た社員が名乗られる前に「車検の件でお電話させていただきました」と話せた、というものです。着信と同時にお客様と車両の情報、直前の作業履歴を表示するのがCTIの役割で、整備システム・整備ソフト DREAM POWER と連携して動きます。折り返しの漏れそのものを減らす方法は電話の引き継ぎと折り返し漏れを防ぐ方法で扱っています。

折り返し電話が再入庫に効く理由

折り返し電話とは、工場からの案内電話にお客様が出られず、後からお客様がかけ直してくる電話のことで、車検の案内期間に集中して発生します。お客様にとっては「呼ばれたから電話した」状況なので、用件を聞き返されると不満が大きくなります。日本カーネット提供資料では、悪い印象を持った理由として「前回に出た店員に聞いた話しとまったく違うことを言われて、この店は信用できないと思った」「いつも電話に出るのが4コール以上でうんざりする」という声が挙がっています。誰がどの件でかけたかが着信時に分かれば、折り返しの電話はそのまま予約の電話になります。車検の案内は、かけた記録を残すところまでが一つの作業です。

リピート対策の限界と、記録だけでは足りない部分

記録を整えても、リピートを決めるのは応対だけではありません。仕上がりの品質、納期、説明の分かりやすさ、通いやすさが前提にあります。引っ越しや車の手放しなど、工場の努力では防げない離反もあります。

地域の競争も見ておく必要があります。日本自動車整備振興会連合会の令和7年度自動車特定整備業実態調査では、認証を受けた整備の事業場は92,251、保有車両数は令和7年3月末で約8,270万台です。単純に割ると1事業場あたり約900台で、お客様にとっては選べる工場が近くに複数あるのがふつうです。だからこそ、2回目以降の応対の差が選ばれる理由になります。

見積や整備の説明で食い違いが起きると、それだけで次の入庫は遠のきます。説明の記録の残し方は言った言わないのトラブルを防ぐ方法を参考にしてください。

よくある質問

車検のリピート率はどうやって測ればよいですか。
前回の車検で入庫したお客様の台数を分母に、今回も車検で入庫した台数を分子にして出します。廃車や乗り換え、転居など工場側で防げない理由の離反は、記録に残して分けておくと、応対で改善できる部分が見えてきます。
割引やポイントでリピーターは増えませんか。
効果がある場面もありますが、他の工場も同じことができます。日本カーネット提供資料のお客様の声では、良い印象の理由は前回のことを分かってくれていた、誰が出ても対応が同じ、という応対の話が中心でした。
1人で回している工場でも記録は要りますか。
お客様の数が少なく社長がすべて覚えていられるうちは急ぐ必要はありません。ただ、2年に1度の車検の会話を何百台分も覚えておくのは難しいので、案内の結果と次回予定だけでも残しておくと楽になります。
リピート対策に使える自動車整備システムや整備ソフトの選び方は。
整備システムを比較するときは、車検案内やSMS送信の履歴が顧客ごとに残るか、案内の結果と次回予定を記録して一覧で見られるか、電話が来たときに直前の案内履歴を表示できるかを確認すると、再入庫の対策に使えるかが分かります。
通話を録音すると、お客様に嫌がられませんか。
録音していることを事前にお知らせしていれば、問題になることは多くありません。録音は「言った言わない」を防ぎ、説明の食い違いを減らすので、お客様にとっても安心材料になります。告知のしかたは別記事で文例を紹介しています。

出典・参考資料

記載内容は2026年10月6日時点で公表資料を確認したものです。法令の解釈や個別の判断が必要な場合は、専門家または所管官庁にご確認ください。

お客様は、店長でなく会社につく。

電話・来店・SMS・見積の対応履歴を会社に残し、通話はAI要約で読めば分かる形に。おもてなし接客管理システム(整備システム・整備ソフト DREAM POWER のオプション)の資料をお送りします。

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